三峰川が大きく流れの向きを変える大曲という場所には、二つの支流が流れ込んでいます。北側にある抜沢と、南側にある南沢です。
二度ほど、抜沢の方にささっと行けるところまで登ってみたことがあります。この沢もまさに名前の通りで、沢の支流はほとんど抜けて(山が流れて)かなり荒れています。船形沢と同様、近年三峰川との合流点に砂防ダムが築かれました。新しい砂防ダムの上にもいくつか古い砂防ダムがあり、早めに斜面を登っていかないとダムを巻くのがちょっと面倒です。とは言っても登山に利用できる訳でもなく、イワナもいない沢なので行く価値はないですが…。
三峰川との合流点。
抜沢(右)と南沢(左)。
抜沢を登りだしてすぐ、こんな跡を見つけました。
これは鹿が角をこすりつけた跡のようです。
写真中央の黒い影は何かわかりますか?
答えは熊さんです。ちょうど沢を半分ほど登ったところでエンカウント。
熊には何度も出会っていますが、この時は目の前の木の上からするするっと下りてきました。
沢の水音でお互いの行動音がかき消され、ゼロ距離になるまで熊もまったく気づいてなかった様子。
さすがに近すぎて焦ったものです。5分ほど睨み合った結果、向こうから退散してくれました。
この時の状況からも言えることですが、熊よけの鈴なんてものは奥山ではまったく意味がない状況が多々あります。キノコ採りなんかは居場所を他人に教えシロがばれるし…。
なんとなく撮った抜沢の支流沿いの尾根。
上の写真とは別の時に行った写真ですが、この時は大鹿村境にある笹山までの半分ほど登ってきました。ガラガラの場所が多くて登りづらいです。